(ゴールデンウィーク、石巻ボランティア②のつづき)
5月4日は、弁護士達は避難所となっている小学校などへ。私たちは事前にピースボートにお願いして、石巻市街で泥出しのボランティアへ向かいました。
午前9時、石巻市でのボランティア活動の拠点の一つとなっている、あいプラザ・石巻に集合。各チームがそれぞれの場所へ派遣されていきます。外国の方が思っていた以上に多いのが印象的です。私たちもチームのリーダーから説明を受けます。
防塵マスクにヘルメット、ゴーグル、上下防水のウェア、鉄板の中敷きが入った長靴、ゴム手袋という装備は、5月上旬とはいえかなり暑いのですが、
「泥は基本的には“毒”だと思って、目や鼻、傷口から入ったりしないように気をつけて下さい。」
と説明を受け、緊張感が高まります。
袖をゴム手袋の中に、ズボンのすそを長靴に入れて、隙間をガムテープで留め、私たちは商店街の呉服屋さんのお宅で作業をしているチームへ入れてもらいました。
こちらでは、すでにガレキなどは家の外に出され、畳も運び出されており、ここまで来るのにどれだけ大変だったろう、と頭の下がる思いです。
床下に溜まってしまった泥は、2ヶ月近くたったこのときでもべっとりと重く湿っていて、臭いもひどく、交差する梁をよけながらスコップを入れて土嚢袋に詰める、という作業は、想像していた以上にかなりハードです。とてもとても、お家の人だけでできるような作業ではありません。
一緒のチームのみなさんは1週間の長期滞在でボランティアに参加されていたのですが、慣れない私たちにも丁寧に作業を教えてくださいました。
「ヒビの入った壁には近寄らないように」「ゴム手袋を取ってどこかに傷があったりしたら必ず言ってね」とピースボートのみなさんの高い危機管理意識に敬服するばかりです。
休憩中、リーダーの方に「ぜんぜん足りないですね…」と言うと
「ぜんぜん足りないですよ。ゴールデンウィークが終わったら、と思うと本当に心配です。」
とおっしゃっていました。
「ボランティアかえって迷惑」という報道などもあり、もちろん無計画に押しかけてはいけませんが、それがボランティアに行きたい人の足を止めているのだとしたら本当に残念です。
「私の周りにも“行ってもやることないんじゃない?”というひとがいます。でも、そんなことまったくない。やれることはいくらでも、本当にいくらでもある。」とリーダー。
今後、インフラが整ってくれば、「行きたいけれど、体力もないし不安…」という人でも、小さな事でも、たくさんできることがあると思います。
行ってみたいけど不安、という方は是非、情報を集めて、ほんの少しの勇気を出して、被災地へ足を運んでみてはいかがでしょうか。
【写真】6日に撮影されたピースボートが作業を終えて片づけをしているところ