インド北東部のメガラヤ州。
同地域の石炭採掘は、ここ数年で飛躍的に発展し、約5000もの炭鉱があると言われています。
ここでは、約7万人の子どもたちが、「最悪の形態の児童労働」(ILO)とも言われる炭鉱労働に従事しています。
縦に深く掘られた炭鉱は、深さ70~80メートルに及ぶこともあり、地上から底までらせん状に備え付けられた階段は、まるではしごのよう。
そんな中、何の防具も身につけず、ツルハシとヘッドライトだけで作業をする子どもたち。
中には8歳ですでに炭鉱に潜った子どももいるということです。
ラットホール(ネズミ穴)と呼ばれる狭い坑道を掘り進めるには、身体の小さい子どもたちが重宝されるということです。
インド憲法や児童労働禁止法では14歳未満、鉱山法では16歳(一部18歳)未満の労働は禁止されていますが、
実際には、適正な取り締まりは行われておらず、命を落とす子どもたちも少なくありません。
私が所属している国際人権NGOヒューマンライツ・ナウ(HRN)の「子どもの権利プロジェクト」では、2010年5月に現地調査を行い、
劣悪な炭鉱現場で働く子どもたちの状況を実際に見聞きしてきました。
HRNの現地調査に同行したフォトジャーナリストの豊田直巳さんがこのたび、下記のとおり写真展を開催します。
写真に写った子どもたちが置かれている状況は、非常にショッキングで、かつ、印象的です。
2月27日にはトークショーも行われますので、興味を持たれた方はぜひご参加下さい。
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■ 豊田直巳個展(TOYODA Naomi)
■ 2011年2月25日(金)~3月2日(水)
12:00~20:00(最終日~17:00)※木曜休廊
■ 新宿眼科画廊(JR新宿駅より徒歩約10分)
東京都新宿区新宿5-18-11 TEL+FAX:03-5285-8822
http://www.gankagarou.com/map.html
〔展示概要〕
インド東北部のメガラヤ州には無数の炭坑がある。
その地の底で泥と汗と炭塵にまみれて働く子どもたちがいる。
夜明け前から暗闇に潜り、ツルハシを振るう彼らがときどき見せる素顔。
その眼差しの中には、私たちの社会も映っているはず。
〔会期中のイベント〕
●2月27日(日)トーク/ 14:00~15:00、交流会/ 15:00~17:00
●トークテーマ「もう死なせない ~世界の子どもの権利~」
●出演
桃井和馬(写真家)
野田雅也(フォトジャーナリスト)
久保田明人(特活)HRN 子どもの権利プロジェクト 弁護士
●参加費¥1000- (1ドリンク付き)
予約→HRN事務局:info@hrn.or.jp 又は 03-3835-2110
〔プロフィール〕
1956年 静岡県生まれ。現在東京都在住
日本ビジュアルジャーナリスト協会(JVJA)会員
〔主な賞歴〕
2003 平和・協同ジャーナリスト基金賞奨励賞受賞
〔Web Site〕「境界線の記憶」http://www.ne.jp/asahi/n/toyoda/
〔協力〕特定非営利活動法人ヒューマンライツ・ナウ(http://hrn.or.jp/)
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